上映会を通じて頂いたご感想
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渡部 実 さん (映画評論家) 「オオカミの護符」とは珍しい題名である。この映画の冒頭は神奈川県川崎市宮前区の土橋という地域の紹介から始まる。語り手でもある本編の製作者、小倉美恵子の生まれた故郷である土橋にはまだ竹やぶが残されており、氏の幼女時代の写真には彼女の亡き祖父の姿も認められる。写真が写された時代は家の周辺にも牛が飼われ、竹やぶも多く繁っていた。土橋地区には豊かな自然があり、農業が営まれていたのである。しかも昔から、古い土蔵の扉にはお札が貼られているという。実際、画面にはお札に記された文字とともに動物の姿が描かれている。それは地元では「狗さま」といわれるヤマイヌ、ニホンオオカミであり、この地域では土蔵の扉や台所にお札を貼る風習がもう265年も続いている。 (キネマ旬報 2008年7月下旬号より) | ||

