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あなたの目で映画を読み解く (映画+α)

映画はそれだけで完結した表現の世界を持っています。映画作家の表現はすべて映画の中に投影されており、それが観客に伝わらなければ、作り手である作家の表現に問題があります。

その一方で観客の感性を信頼しその視点によってテーマを探ることを求める映画もあります。そうした映画はすべての観客にとって心地よいものではないかもしれません。むしろ捉えどころのない映画との印象を持つこともあるでしょう。

そうした映画では答えや結論を急いで提示するのではなく、むしろそこへ至る道筋やプロセスを大切にしています。一見テーマとは関係ないと思える様々なシーンの「くぐり抜け」を求めるのです。

「オオカミの護符」や「うつし世の静寂に」は映画として伝えたいテーマをきちっと持ってはいますが、多くの人にわかりやすく伝わるような映像的表現をしていません。むしろ「くぐり抜け」を観客に求める映画です。そうした「くぐり抜け」を経た後にした伝わらない感動もあるのではないでしょうか。

ささらプロダクションの映画をまずはじっくりとご覧いただき、そこに描かれているテーマを読み解いて下さい。また日頃感じてはいるけど上手く表現できない物事を、私達の映画を使い紐解いてみてはどうでしょうか。

映画をきっかけに人が集い、気持ちを交わし合うことになれば嬉しく思います。

映画監督 由井 英

写真:三峯神社からの眺望(埼玉県秩父市)